その他ブランド(ソノタブランド) / Mac Gregor/50s/サテン/スタジャン 。1930年代後半から1940年代にかけて製作されたと推定される、希少なレーヨンサテン製ヴィンテージジャケット。ファブリックは、当時まだ普及期にあったレーヨン繊維を用いた光沢サテン。ジッパーには、「WALDES」社製の片爪ジッパーが使われ、その存在自体が1930〜40年代アメリカ製プロダクトであることを裏付けています。また、胸ポケットには珍しいジッパー開閉式ポケットが設けられ、単なる意匠ではない実用性への配慮もうかがえるディテール。ポケットやラグランスリーブ、リブのディテールひとつひとつに、機能と意匠の折衷を模索していた当時の空気感が色濃く残されています。このジャケットの製作背景については、複数の可能性が考えられます。第一に、戦後日本において、進駐米兵向けに製作されたスーベニアジャケット(スカジャン)黎明期のベースボディである可能性。日本国内には米軍放出の資材やパーツが流入し、当時の職人たちが米国製ジッパーや軍用生地を活用してオーダーメイドジャケットを仕立てていました。光沢感、カラーリング、ディテールはいずれも、スーベニアジャケット文化の源流を感じさせるものであり、刺繍未施工の状態で残されている点も極めて興味深いです。第二に、アメリカ国内においてスポーツチームやカレッジ向けに特注されたアワードジャケット初期型の一着である可能性。1930年代末にはレタード入りのウールボディジャケットが標準化していきますが、その過渡期にあってサテン素材を用いた軽量型ジャケットが試みられた記録も存在します。本品は、そうした新たな素材革新の系譜に連なる希少な事例と位置付けることもできます。いずれの背景であったにせよ、本品が1930年代末〜40年代という激動期に誕生し、スポーツ文化・戦後文化・そしてモノ作りの過渡期を体現したリアルな遺物であることに疑いの余地はありません。ヴィンテージウェアが持つ「単なる古さ」ではなく、「時代の意志」と「素材革新の過程」が凝縮された一着。現代ではまず出会うことのできない、極めて稀有な個体です。【年代】30s~40s【状態】フロントにオイル跡、ポケットジッパーの持ち手が紛失。その他全体的に使用感あり。【実寸サイズ】着丈55cm身幅53cm肩幅、袖丈はラグランスリーブのため計測不可